マンション管理支援アプリ「クラセル」の機能のご紹介 高齢者でも使えるって本当?

「クラセルで一体何ができるの?」
「どんな機能があるの?」
「本当に簡単なの?」

こういったご質問やお問い合わせをいただくことがあります。
たしかに「アプリでマンション管理ができる」と聞いても、実際にはピンとこない方が多いでしょう。

今回はクラセルに疑問を持つ方へ向けて、クラセルの機能について詳しくご紹介します。

「マンションの管理費用の削減に関心がある」
「いま自主管理しているけど役員の負担が大きいと感じている」

そういった方はぜひご覧ください。

クラセルとは?

クラセルは、マンション管理業務(特に会計関連業務)を円滑に行えるようにした、管理組合向けのマンション管理支援アプリです。

マンション管理に関する知識や経験のない方、普段仕事がお忙しい方でも簡単かつ短時間で対応できるよう設計してあります。

クラセルには、三菱地所グループのマンション管理会社である「三菱地所コミュニティ」が50年以上に渡って行ってきたマンション管理業務に関するノウハウが、たっぷり詰め込まれています。

クラセルの機能の説明の前に

具体的な機能の説明の前に、いくつか補足事項を先にお伝えします。

①クラセルにおける重要な処理は、会計担当理事の申請と理事長の承認が必要

クラセルは、入力ミスや不正防止を目的に複数の方のチェックが通るように設計されています。

たまに「うちは理事長が高齢でスマホでの処理が難しいんだけど……」というご相談をいただく場合があります。
しかしクラセルの場合、必ず理事長や会計理事が対応しなければならないということはありません。

副理事長や理事の方が理事長権限や会計理事の権限を持ち、クラセルの処理を行うという対応も可能です。

②事前のセットアップは弊社が実施

クラセル導入時点における管理組合のさまざまな情報を、あらかじめ弊社がクラセルに登録しておきます。

各区分所有者の氏名・連絡先・管理費など引落口座情報や、各部屋の管理費・修繕積立金の金額、駐車場などの共用部の契約状況、未収金・前受金の発生状況、使用している勘定科目や、発注先の情報など、多岐に渡る情報を全て弊社が事前に入力します。

事前入力により、管理組合の方々はスムーズにクラセルを使い始めることが可能です。

クラセルの機能・クラセルでできること

では早速クラセルの各機能をみていきましょう。クラセルの機能は主に以下の通りです。

①管理費・修繕積立金などの請求機能
②管理組合口座からの支払い機能
③決算書類自動作成機能
④入出金明細確認機能
⑤自動仕訳機能・不明入出金処理機能
⑥区分所有者・居住者の名簿管理機能
⑦共同利用部分契約状況管理機能
⑧発注先管理機能

①管理費・修繕積立金などの請求機能

各区分所有者から徴収すべき管理費などの金額を確定し、口座振替によって引き落とす機能です。

各区分所有者に対する請求金額は全てクラセルが自動計算します。

部屋に設定されている管理費に加え、未収金や前受金の有無にも対応可能です。
また、駐車場などの共用部分を使用していればその契約状況に即し自動で加算します。

そのため、管理費の請求作業の時点で時間をかけてチェックをする必要はありません。
先月と請求金額が違う人は下の図のように赤いラベルがついているので、念のためにこの部分を確認していただく程度で十分です。

管理費などの請求業務は月1回です。
月に一度、会計理事の申請、理事長の承認で完了となります。

クラセルは収納代行会社である三菱UFJファクターと連携しています。

クラセルで承認された請求データを元に、三菱UFJファクター社が各区分所有者の指定口座から引き落とします。

●引落日後

引き落とし日の3営業日以降に、クラセルへ引き落とし結果反映の旨が届きます(下記画像参照)。

引き落としに失敗した人の分は滞納金として加算され、次月の管理費請求時に自動的に上乗せされるようになっています。

【補足】~管理費を振り込む人の対応~

法人が部屋を所有している場合など、中には管理費等を振込で入金してくる方もいらっしゃいます。

その場合は、先ほどの管理費請求の申請時に「口座振替対象外」を選択することで振込入金にも対応できます。

実際に振り込みがあった場合の処理の仕方については、後ほど「不明入金処理機能」のところで説明いたします。

②管理組合口座からの支払い機能

管理組合から清掃業者や点検業者、修繕業者などに支払いを行う機能です。

管理組合の支払い先は主に、清掃や点検など、定期的に作業をしてもらう発注先と、修繕工事など、不定期に発生する発注先に分かれます。(大半は前者です)

業者さんから届いた請求書をもとに会計理事が支払いの申請、理事長が承認する、という流れが基本です。

ここでも事前に弊社が発注先の支払い口座情報や支払いタイミングなどをあらかじめ弊社で登録しておきますので、管理組合の方はクラセル上で自動的に表示される支払い項目を確認して、処理するだけです。

クラセルは三菱UFJ銀行と連携していますので、承認されたデータが実際に銀行に送信され、支払いが実行されます。

クラセルで支払いができるのは毎月10日と25日です(土日祝日の場合は翌営業日)。
それぞれ5日前までに承認まで完了させておく必要があります。

なお、管理会社が管理業務を受託している場合、振込依頼書に銀行印に押印し通帳を持って銀行窓口に行って支払業務を実施するのが一般的です。
マンション管理適正化法という業法の制限があるため、どうしてもこのやり方をせざるを得ないケースが多いのですが、これと比べるとはるかに効率的な支払い方法だといえるでしょう。

③決算書類自動作成機能

クラセルでは誰かが決算書類を作成する必要がありません。
管理組合の会計において、決算書類の元となる「仕訳」が発生するケースとしては主に以下の通りです。

  • 管理組合口座から業者に支払をした(支出計上)
  • 管理費・修繕積立金・共用部利用料などの収入金額が確定した(収入計上)
  • 管理費などの入金があった(未収金消込または前受金計上)
  • 水光熱費など、管理組合口座から引落で支払がなされた(支出計上)
  • 銀行の利息の入金や、助成金などの入金があった(収入計上)
  • 月が変わったら、前受金を取り崩す(前受金を収入計上)

これらの入出金のパターンを全て洗い出し、そのほとんどを自動で仕訳される仕組みをクラセルは実装しております。

そのため、一般的な会計システムと違い、入出金の動きのたびに誰かがシステムに入力する必要がなく、自動で決算書類が作成されるのです。

④入出金明細確認機能

通帳の入出金情報をクラセルで確認することができます。
よって通帳を記帳する目的で銀行に行く必要がありません。

通帳を持っていると管理する人も必要ですし、最近は通帳を持っているだけで費用がかかってしまう金融機関も多く存在します。

そのためクラセルをご利用の場合、弊社では通帳レスタイプでの口座開設をおすすめしています。

⑤自動仕訳機能・不明入出金処理機能

クラセルでは、クラセル上で支払いを実行した場合の支出計上と、管理費などの入金の計上については、何もせずとも自動で仕訳が登録される仕組みになっています。

しかしそれ以外の入出金については、ユーザー様側で「不明入出金処理」をしていただく必要があります。

ただし、水道料金や電気料金の口座引落による出金の場合や、銀行からの利息の入金などは、あらかじめ「自動仕訳機能」に登録しておくと仕訳が自動で登録されます。

また、管理費などの入金の場合は、自動仕訳機能が使えませんので、処理していただく必要がありますが、非常に簡単です。(下記画像参照)

このように画面の案内に従って、「誰からの入金か」だけを特定していただければ、あとはその入金者の滞納金の有無や入金日によって正しい仕訳をクラセルが自動で登録してくれます。

たとえば滞納している方からの入金であれば「未収金消込」として計上し、請求金額よりも多い金額の振込があれば「前受金」として自動で計上します。

これなら経理に関する知識がない方でも簡単に処理できます。

⑥区分所有者・居住者の名簿管理機能

この画面で部屋ごとの区分所有者・居住者の情報の管理ができます。

繰り返しの説明になりますが、クラセル導入時点における情報は全て弊社側で全て登録しますので、その後、区分所有者が変更になった場合や、管理費などの引き落し口座を変更したいといった場合に、情報を変更いただくことになります。

緊急連絡先も登録できますので何か困ったことがあったときは便利です。

また、紙やExcelでの管理と比べるとはるかに安全ですし効率的です。

⑦共同利用部分契約状況管理機能

こちらで共用部分の契約状況の管理ができます。
どの区画が空いているか、空き予定があるか、この区画を誰が契約しているか、など管理組合全体で情報共有ができるため非常に便利です。

⑧発注先管理機能

管理組合の発注先を登録することができます。

契約書をスマホで撮影し、取り込んでおくことも可能です。

また、過去に発注した履歴も確認できます。

クラセルのようなシステムは他にある? ない?

あくまでも弊社の認識ではありますが、今のところ、クラセルのようなシステムは存在しません。

管理組合内の掲示板機能や、総会投票システム、書類をクラウド上に保管できるようなサービスはいくつか存在しますが、管理費などの徴収・管理組合口座からの支払い・決算書類の自動作成など、管理組合の会計業務を網羅的に対応したシステムはクラセル以外にありません。

日本初のサービスと認識しており、特許出願をしております。(特願2020-095642)

まとめ

今回はクラセルの機能に関するご紹介でした。

自主管理マンションの方はいま行っている業務がはるかに楽になりますし、管理会社に委託しているマンションの方は、クラセルを活用した自主管理に移行して大幅なコストカットを実現することや、クラセルを使える管理会社に変更して管理費用を抑えることも可能です。

クラセルについて、もう少し詳しく話を聞きたい、管理体制について相談したい、といったご要望がありましたらお気軽にご相談くださいませ。

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